意外な一時
甥と哲之さんがTVアニメのブッラクジャックに釘付けになっているところを、引き剥がすように外に連れ出した。
するとどうだろう!
隣の春日神社は、既に参拝の方々による長蛇の列。
弱気に転じた男二人を尻目に末尾へと走り出したのは躁病の成せる技か…
自販機で買った缶珈琲で温まったのもつかの間、吐く息白く待つこと一時間でやっと手水鉢場に辿りついた。
決壊で手袋と帽子を外して『お賽銭、頂戴』とせがんで掌に載せられたのは意外なことに千円札だった
『(引っ越して)来たばっかしやからなぁ。挨拶や。』
無信教の割には粋なことをする。
春日神社は一歩脚を踏み入れた時から、整然とした雰囲気を醸し出していた。
全体が隅々まで清められていて、とても気持ちがよい。
初詣での後はお神酒を戴いた。れっきとしたした清酒だったから、残りを哲之さんに託し、病気のお札と根付けを求めたら紙袋が渡され、何とそれは正真正銘ドンド焼きで焼かれたサツマイモ。
『今年は絶対エエこと、ある!』
それを確信させるぐらい、甘く美味しかった!
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